手術による治療

 

残念ながら保存療法で骨がうまくつかない場合や、痛みの症状が長く続くような場合は、手術で骨をつなげることになります。

 

基本的には脊椎固定術という手術を受けることになるのですが、脊椎固定術とは、脊椎を正常な位置に固定する手術のこととなります。脊椎分離症の他にも、すべり症や脊柱管狭窄症などの症状の時にも行われます。

 

方法としてはインストルメントなどの医療素材や骨、人工骨、金属などを使用して使って固定することになりますが、移植する場合、骨は骨盤から採取します。手術は背中側から切開して、神経除圧をしてから、脊椎に骨を移植して金属を使って脊柱を固定する方法で、各人の状態によっては、反対に腹側から骨移植する前方固定術をすることもあります。

 

脊柱固定術は腰痛を根本から治す根治治療となり、入院期間は個人差がありますが、約3週間~4週間くらいとなります。手術後は、コルセットを数ヵ月間にわたって着用する必要があり、通常は、手術後2~3日目から歩行の練習も開始されます。

 

又、コルセットによる体幹筋力の低下を予防するために、手術後1週より腰痛体操も始めますが、リハビリのスタッフが付き添ってくれるので安心です。こうして退院までの間は、理学療法をしながら、徐々に歩く距離を伸ばしていきます。手術後約6か月~1年くらいたつと、脊柱と補強した骨が一体化してきます。